特許庁の最終判断:商標審決 第53回

今日は、商標審決を取り上げてみようと思います。
具体的には、「@TCOM」の文字からなる商標を出願したところ、審査段階では「ティーコム」の呼び名が生じる引用商標の存在を理由に拒絶査定がなされ、その拒絶査定に対する審判が請求された事案です。

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、該構成全体は、同じ大きさ、同じ間隔で外観上まとまりよく一体的に表されているものである。

しかして、本願商標の構成中の「@T」に続く部分は、図案化されているとはいえ、「COM」の文字を図案化したものとして認識、把握され、「コム」と称呼されるとみても何ら不自然ではない。

そうすると、本願商標は、その構成全体に相応して、「アットティーコム」の称呼を生ずるものというべきであり、また、該称呼も、格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、他に構成中、「TCOM」(「COM」の部分は図案化されている。)の部分のみが独立して認識されなければならない特段の事情を見いだせない。

してみれば、本願商標は、その構成全体を一体的に捉えて、そこから生ずる「アットティーコム」の一連の称呼のみをもって取引に資されるというのが相当である。

したがって、本願商標より「ティーコム」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

いろいろ図案化されているものの、一体的に表したものと判断した今回のケースは今後の参考になるかもしれませんね。それではまた次回。

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