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2012年2月 6日(月) 05:11 JST
今日は、商標審決を取り上げてみようと思います。
具体的には、「伊勢丹チェック」とも呼ばれる図形商標を出願したところ、審査段階では何人かの業務に係る商品であることを認識することができないことを理由に拒絶査定がなされ、その拒絶査定に対する審判が請求された事案です。
商標法第3条第1項第6号において、「需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標」は登録を受けることができない旨定められるところ、通常、地模様(例えば、模様的なものの連続反復するもの)のみからなるものはこれに該当するものと解される。
そこで、本願商標についてみるに、本願商標は、前記1に示すとおり、赤色と緑色と黄色で構成される格子縞の文様を規則的に配してなる図形よりなるものであるところ、本願商標の構成態様においては、その商標自体に特徴的な形態ないし特異性を見いだすことはできない。
また、本願商標の構成態様の如き文様は、商品「マフラー」や「スカート」等のデザインとして一般に使用されていることが認められる。
してみれば、本願商標は、一般的に、単なる地模様(模様的なものが連続反復するもの)からなるものと認識され得るものである。
しかしながら、請求人(出願人)(以下「請求人」という。)の提出した証拠資料を徴し、かつ、職権において調査すると、請求人である「株式会社伊勢丹」は、昭和31年に、終戦直後のベビーブーマーを対象とした「ティーンエイジャーズ・コーナー」をオープンし、該コーナーでタータンチェックの服や小物を扱ったところ、大変な人気であったことから、その後、本願商標を付したショッピングバッグ(以下「紙袋」という。)を作成し、以来、現在に至るまで、長期間にわたり、その紙袋を商品の購入者に手渡してきた事実が認められる。
そして、その結果、本願商標は、請求人名称の一部を使用した「伊勢丹チェック」と称されるようになっており、その事実は、別掲2に示す新聞記事にも「伊勢丹チェック」の語が使用されていることからも明らかである。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用したときは、これに接する取引者・需要者は、単に商品の地模様として認識するよりも、その商品が請求人の業務に係るものであることを認識するものであり、十分に自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであって、需要者が何人の業務に係る商品であるかを認識することができないものとはいえない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとし、本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、取消しを免れない。
取引の実態を見れば、単なる地模様として出願を拒絶したのは行き過ぎかもしれませんね。それではまた次回。
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