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商標登録 商標専門弁理士 長坂剛人目黒駅前の事務所で頑張っている商標専門弁理士です。
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2012年2月 6日(月) 03:50 JST

特許庁の最終判断:商標審決 第11回

  • 2009年2月13日(金) 23:31 JST
  • 投稿者:
    Nagasaka

今日は、商標審決を取り上げてみようと思います。
具体的には、商標「割符LSI」(標準文字)を出願したところ、審査段階では「個人情報・機密情報の管理において、電子情報を任意に分割(割符化)し、意味のない分散情報にすることによりセキュリティを高める方法のための分散情報を収納する大規模集積回路」に照応する商品に使用しても、商品の品質を表すにすぎないことを理由に拒絶査定がなされ、その拒絶査定に対する審判が請求された事案です。



本願商標は、前記1のとおり、「割符LSI」の文字を標準文字で表してなるところ、構成各文字は、同じ書体、同じ大きさでまとまりよく表されており、これより生ずると認められる「ワリフエルエスアイ」又は「サキフエルエスアイ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、構成中「割符」の文字が、「木片・竹片・紙片などに文字を記し、証印を押して二つに割ったもの。」、「鎌倉・室町時代の為替の証書。わりふ。きりふ。」(株式会社三省堂発行「大辞林」第二版)の意味を有し、また、構成中「LSI」の文字が、「大規模集積回路」の意味を有する英語「Large Scale Integration circuit」の略語と認められるところ、その構成文字全体より、特定の親しまれた既成の観念を表すという特段の事情を見いだすことができないものであり、直ちに原審説示の如き意味合いを理解、認識するものとも認め難いものである。そして、本願の指定商品に係るコンピュータの分野においては、「電子割符」の文字が、「分割したデータが復元時の鍵となるようにデータを分割する秘密分散技術」を意味するものとして使用される場合があるとしても、「割符」の文字自体は、前記のとおり、「木片・竹片・紙片などに文字を記し、証印を押して二つに割ったもの。鎌倉・室町時代の為替の証書。」(前掲「大辞林」)の意味を有する語であって、これより直ちに「電子割符技術を搭載した」ことの意味を特定するとは認められず、「割符LSI」の文字が特定の商品の品質を直接的、かつ、具体的に表すものとして取引者、需要者に認識し把握されているものとも認められないから、本願商標は、これをその指定商品に使用した場合、構成文字全体をもって特定の意味合いを有しない造語として認識されるとみるのが相当である。

さらに、当審において調査したが、「割符LSI」の文字が本願商標の指定商品を取り扱う業界において、特定の商品の品質を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実は発見することができなかった。

そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が単に商品の品質を表示するものとして認識するということはできず、自他商品の出所識別標識としての機能を十分に果たし得るものというべきであり、かつ、これをその指定商品のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

審査段階ではよく出願商標が指定商品との関係で商品の品質等を表すにすぎないと判断されますが、さすがに今回はいきすぎと判断されたようですね。それではまた次回。

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